第63回全国学校保健研究大会 |
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11月7日、8日と第63回全国学校保健研究大会に出席するため、「こまち」で4時間かけて秋田に行ってきました。 最近読んだ伊坂幸太郎の本に「こまち」と「はやて」の客室が行き来が出来ないという話が出ていましたが、盛岡までは「こまち」と「はやて」がキスするように連結されているので当然ですね。 「こまち」は通常の新幹線に比べるとコンパクトで座席も横5列ではなく4列ですが、座席は快適で、半分は寝ていました。 学生時代に各駅停車で仙台に行った事がある私にとっては、大宮から仙台までノンストップで行くのは少々新鮮でした。 しかし、一番の驚きは大曲で新幹線がスイッチバックすることです。 在来線の線路を走ることは知っていましたが、これではまるで山岳鉄道ですね。 秋田に昼近くに到着し、稲庭うどんに舌鼓をうち、その後、大会に参加しました。 全大会講演では筑波大学の野津有司先生による「青少年の健康危険行動と防止教育」の講演があり、日本における青少年の自殺者の多さやその問題の深刻さを痛感させられました。 夕方からは全国学校歯科医協議会が開催され、「学校歯科健康診断における歯列咬合・顎関節診査」についてシンポジウムが行われました。 ここでは、健診前の事前調査(保健調査)や健診後の事後措置の重要性が指摘されました。 学校歯科健診には単に疾病を発見・指摘するだけでなく、生徒児童の健康意識の向上を図るための健康教育という目的があります。 そのためには事前調査や事後措置の充実は必要不可欠であり、私たち学校歯科医もより意識を高める必要があるでしょう。 学校関係者も健康教育の重要性は十分理解していると思います。 しかし、現在の学校現場はあまりにも多忙を極め、どうしても、知育中心にならざる得ないようです。 「ゆとり教育」が否定され、学校現場が知育中心になっている今日だからこそ、生徒児童の将来のための健康を守る努力しなければと思いを新たにしました。 当日、秋田は暴風で被害が出たようですが、私たちはほとんど会場内にいたため、あまり気にしていませんでしたが、夜のニュースで秋田の被害を知り驚きました。 翌日は、天候も落ち着いてきましたが、朝は晩秋を感じさせる冷え込みでした。 2日目は課題別に分かれ、私たち学校歯科医は「歯・口の健康づくり」に参加しました。 発表校の熱心な取り組みに感銘を受けましたが、発表校が小規模校だからそれほどきめ細やかな取り組みができるのでと指摘もありました。 しかし中規模・大規模校だから出来ないではなく、何ができるかを模索してかなければならないでしょう。 会場の隣は秋田県立美術館で吉永小百合のCMでも紹介されている藤田嗣治の壁画を鑑賞しました。 秋田の行事を描いた壁画は実際に目にすると、素晴らしい迫力です。 又、ミュージアムラウンジにある千秋公園に面した水庭は自分が水に浮いているような不思議な感覚があり、不思議な眺めでした。 帰りも「こまち」を利用しました。 行きでは寝ていたためか、あまり印象になかったのですが、田沢湖駅付近では紅葉も間近でみられ、秋の深まりを感じながら帰京しました。 |
2013年11月10日(日) |
第7回区民歯科健康講座 |
投稿:箭本 治 |
市民公開講座のページに練馬区歯科医師会主催の第7回区民歯科健康講座を掲載しました。 今年はインプラント治療をテーマにしているようです。 本院でもインプラント治療を施術しており、この治療法は従来の治療に比べると、きわめて大きなメリットがあります。 しかし、決して万能ではなく、常に最善の選択肢というわけではありません。 患者さんは歯科医に現在の自分の病状をしっかり分析してもらい、各種の治療の中で、いかなる方法が患者さん自身に最適かを、患者さんと歯科医師でじっくり検討する必要があると思います。 巷には、インプラントに関するさまざまな誤解が蔓延しています。 今回の区民歯科健康講座が、インプラント治療を正しく理解していただける機会になればと思います。 |
2013年11月6日(水) |
山梨にて |
投稿:箭本 治 |
昨日(17日)は東京国税局税務指導者協議会で山梨の甲府に行ってきました。 この協議会は東京、山梨、神奈川、千葉、そして日本歯科医師会の税務関係者が歯科医療の税制について話し合いを持ち、東京国税局の方から税務について解説して頂く会です。 今回、主に話題になったのは消費税についてでした。 日本国憲法二十五条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」 とあります。 これに基づいて、日本では健康保険制度による社会保険診療があり、それにより、私たちは比較的低額な医療が受けられるとされています。 そのため、社会保険診療は消費税に対し非課税扱いとなっています。 つまり、消費税が5%から8%、10%と変更された場合でも、社会保険診療は影響されないと考えられます。 しかし実際には、社会保険診療を行うためにかかる費用(薬品、材料、機材など)に関しては、医療機関が消費税を支払っており、その負担分は社会保険診療に加算されています。 つまり、社会保険診療は非課税にも拘らず、患者さんに(医療かかわる)消費税を負担してもらい、それが医療費の上昇にもつながります。 しかも、材料代などの消費税分として社会保険加算されている金額は実額の約半分であり、残りは最終消費者でない医療機関が負担しています。 医療・年金などの社会保障のために消費税は必要かもしれませんが、患者さんにも医療機関にとっても、より公正な税制度が望まれます。 この協議会の後、東京から一緒に行った人たちのリクエストで、B級グルメで有名になった「鳥もつ」を「奥藤本店 甲府駅前店」に食べに行きました。 私は甲府出身ですが、蕎麦と言えば「奥藤」で、家で蕎麦を食べる時も、「奥藤本店」に蕎麦を買ってきました。 その当時、「奥藤本店」は甲府駅近くですが、別の場所にありました。 その後、国母に移転し、最近、甲府駅前店を新しくオープンしたそうです。 もっとも、以前は奥藤に専ら蕎麦を食べるために行っており、「鳥もつ」は、ほんのおつまみ感覚でした。 「鳥もつ」がこんなに騒がれるなんて、正直不思議・・・。 幸い、皆さんには好評だったようで良かったです。 |
2013年10月18日(金) |
校長先生との研修協議会 |
投稿:箭本 治 |
9月26日には練馬区立小学校の校長先生、10月10日には練馬区立中学校の校長先生と各学校の歯科校医が参加した研修協議会が行われました。 練馬区立の学校は都内でも多く、小学校は65校、中学校34校もありますが、ほぼすべての校長先生にご出席いただき、感謝申し上げます。 この研修協議会は昭和37年から行われている伝統的な行事であり、 校長先生たちと児童生徒の健康のための歯科保健事業を話し合う場となっています。 今年は「CO、GOについて」という演題でした。 初期のむし歯や歯肉炎を児童生徒自身が意識し、自らの健康管理により改善するという教育的な側面についての内容でした。 学校における歯科校医の役目はむし歯や歯肉炎などを見つけることだけではありません。 歯科保健を通して、児童生徒に健康についての理解を深めてもらう役目もあります。 我々、歯科校医は、健康意識の向上や食べることの大切さ(食育)を歯科医師という立場から伝えていかなければならないと思います。 ところで下の写真は10月13日に偶然新潟駅で見かけたSLです。 何かのイベントだったのでしょうか? 久しぶりの雄姿に驚きました。 汽笛を鳴らすSLは、やはり迫力がありますね。 煤煙の匂いも、懐かしく感じました。
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2013年10月14日(月) |
夏の嵐 |
投稿:箭本 治 |
今年の夏は暑かった!! 別に暑かったから「ひとり言」をお休みしていたわけではありません。 ただ、怠けていただけです。申し訳ありません。 練馬も都内では暑いことで話題になりますが、私の実家のある甲府では今年40度越えを記録しました。(信じられない!!) 又、夏の初めは水不足による取水制限も行われていましたが、その後は、あちこちで記録的な大雨があり、一時期は連日のように大雨被害が報道されていました。 夏も終わりに近づくと、今度は竜巻被害が続きました。 今まで、日本でこんなに竜巻の被害が話題になった記憶はありません。 自然災害は天災とも言いますが、正に天の力による災害ですから、人間の力が及ぶわけがありません。 しかし、この自然災害の元を作っているのは、人間の活動による地球の温暖化と言われています。 温暖化対策として、CO2削減の必要性が指摘されてきましたが、震災の原発事故以後、CO2削減をあまり聞かなくなったのは気がします。 ECOが当たり前になったからだったら良いのですが・・・。 地球環境のような問題は、テーマが大きすぎて個人で何ができるのかわからないというのが実感です。 しかし、地球の未来のために、何時でも、何時までも意識していかなければならない問題ではないでしょうか。 |
2013年9月9日(月) |
味わう |
投稿:箭本 治 |
8月1日に第64回関東甲信越静学校保健研究大会があり、私もその中の歯科職域部会に参加させていただきました。 練馬区からは12名の学校歯科医が参加し、地区としては最も多かったようです。 歯科職域部会では東京歯科大学 口腔科学研究センター・生理学講座の澁川義幸先生が「東京都児童・生徒の大規模味覚感受性調査から見えること」という演題で講演されました。 これは東京都学校歯科医会の学術研究委員会が中心となり、 現在の日本の食生活が、今の子供たちの味覚にどんな影響を与えているのかを調査研究したものです。 対象者は東京都内の学校の児童・生徒であり、詳細は来年には正式に公表されるとのことでした。 この調査結果では、現在の子供たちは「旨味」という味覚を感じることはできても、何の味かよくわからなかったようです。 又、比較のために調査した歯科衛生士学校の生徒の結果も子供たち同様、多くの生徒が「旨味」という味覚がわからなっかたようです。 「旨味」とは「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」に続く、味覚の要素の一つと言われています。 これは、いわゆる「だしの味」であり、日本人にはなじみ深い味覚でありますが、欧米人などにはあまりなじみがない味覚だそうです。 「旨味」がよくわからない子供や若者が増えたのは日本人の食事の欧米化が進んだ結果かもしれません。 テレビ番組ではグルメ番組が頻繁に流されていますが、 その割には普段の食事を味わいながら食べるということがおろそかになっている気がします。 先日、教育委員会の方から、ある学校では児童が給食を食べる時間が15分しかないという話を伺いました。 学校で行う歯科講演では「一口30回噛んで」とお話ししますが、そのような短時間ではとても無理でしょう。 よく噛むことにより、消化が良くなるのはもちろん、その食べ物の本当のおいしさも口の中に広がります。 良く噛んで、食事をしっかり味わい、食事を楽しむことにより、心も体も健康になりたいですね。
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2013年8月5日(月) |
夏の豪雨 |
投稿:箭本 治 |
1か月ぶりのコラムです。 昨日(27日)は、大学時代の友人や先輩に会うために、 東銀座に行きました。 行く途中、やけに浴衣の若い子が多いなと思っていたら、 隅田川の花火大会だったのですね。 pm7:30頃、東銀座に着くと、 練馬や板橋で大雨洪水警報がメールで送られてきました。 外では、ほとんど雨が降っていなかったので、 雨は、板橋や練馬の方面だけかなと思ったのですが、 その後は、すごい雨になったみたいですね。 (私は室内だったのでよくわからなかったです。) 隅田川の花火大会も中止になり、 コンサートでも倒れた人が出て、 残念な夜になってしまいました。 東京の雨はいわゆる夕立かもしれませんが、 山口では記録的な豪雨になり、 大変な被害が出ていると聞きました。 近年、記録的な天候という話題が、 頻繁に言われます。 異常気象が今や常態化しているのではないでしょうか。 又、ニホンウナギやクロマグロが絶滅危惧種になるという話も聞きます。 自然は決して人間がコントロールできるものではないし、 反面、非常に傷つきやすいものでもあると思います。 人はもっと自然に寄り添って生きるべきなのでしょう。 具体的にそうすればよいのかは、 私にはわかりません。 しかし、子供たちさらにその子供たちが 豊かな自然と仲良く付き合えるような世の中になることを 願うばかりです。 |
2013年7月28日(日) |
巡回指導 |
投稿:箭本 治 |
本日はライオン歯科衛生研究所の衛生士さんたちに随伴し、練馬区の学校に、歯科保健の巡回指導に行きました。 午前中は光が丘秋の陽小学校、北原小学校、午後は大泉学園中学校を回りました。 光が丘秋の陽小学校は、3年生を対象に「歯の物知り博士になろう」の話でした。 ライオンの衛生士さんがクイズを出したりして、楽しい授業になりました。
北原小学校では4年生を対象に「かむことの大切さ」をテーマにしました。児童にご飯を実際に噛んでもらい、噛んだときご飯がどんなふうに変化するかを試しました。噛むことにより、どんないいことがあるかをみんなで考える授業となりました。 大泉学園中学校では1年生を対象に「歯肉炎」を中心にした講話をしました。 生徒たちは非常に素直で授業に積極的に参加していました。 中学生になると、おしゃれも気になる年頃ですが、身だしなみとしても口腔ケアに取り組んでくれれば良いなと感じました。 今日の話が子供たちの心に少しでも残り、今後、健康の大切さを知る人に育つことを願います。 |
2013年6月17日(月) |
1か月ぶり |
投稿:箭本 治 |
1か月ぶりのコラムになってしまいました。 この間、「歯と口の健康週間」(6月4〜10日)もあり、歯やお口の話題がマスコミでも取り上げられましたが、皆さんも目や耳にしましたか? ところで、昨年までは、「歯の衛生週間」と言っていました。 日本歯科医師会のホームページで、この歴史が記載されているので、下記に引用させていただきます。
厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会が1958年(昭和33年)から実施している週間です。 1928年(昭和3年)から1938年(昭和13年)まで日本歯科医師会が、「6(む)4(し)」にちなんで6月4日に「虫歯予防デー」を実施していました。1939年(昭和14年)から1941年(昭和16年)まで「護歯日」、1942年(昭和17年)に「健民ムシ歯予防運動」としていましたが、1943年から1947年までは中止されていました。しかし、1949年(昭和24年)、これを復活させる形で「口腔衛生週間」が制定されました。1952年(昭和27年)に「口腔衛生強調運動」、1956年(昭和31年)に再度「口腔衛生週間」に名称を変更し、1958年(昭和33年)から2012年(平成24年)まで「歯の衛生週間」、そして2013年(平成25年)より「歯と口の健康週間」になっています。
現在、むし歯は著しく減少しているといれています。 12歳の児童で永久歯の、むし歯(治療済みも含める)は昭和59年で4.75本だったのが、平成24年では1.10本になったというデータもあります。 しかし、歯肉炎の児童は相変わらず多いようです。 又、口が開けにくくなる顎関節症や歯並びが乱れた歯列不正も増加している印象があります。 このような背景もあり、「歯と口の健康週間」と変わっていったのではないかと思います。 ところで、5月に日本小児歯科学会に行きましたが、場所が長良川の近くでしたので、鵜飼いを見る機会に恵まれました。 鵜にはかわいそうなのかもしれませんが、幻想的な風景に魅了されてしまいました。 |
2013年6月17日(月) |
国際バラとガーデニングショウ |
投稿:箭本 治 |
今日は西武ドームで行われている「第15回 国際バラとガーデニングショウ」に行ってきました。 西武ドームは初めてでしたが、さすがに広いですね。 こんなところでガンガンホームランを打つプロ野球選手はやはりすごい! 入場者は想像以上に多く、賑わっており、素晴らしいガーデニングや多くのバラを楽しんでいました。 ほとんどの人がカメラを持って、好みの花やガーデニングを撮影していましたので、私も携帯のカメラで撮ってきました。 私の写真では、素晴らしさは伝わらないと思いますが、5月16日(木)まで開催しているそうですから、ご興味のある方はいらしてみてください。 |
2013年5月12日(日) |